怪物ウラゴーゴル
辻川博士は何処へ行った?
ははアなるほど、それで分った。彼等は辻川博士の所在が知りたいばかりに、大隅を室内に連れこんだのであった。
彼等は辻川博士を前から知っていたのに違いあるまい。
「……さあ辻川博士は何処へ行ったのでしょうか……知りませんネ」
“辻川博士は、なぜこの邸から居なくなったのか?”
「さあ、それもよく分りません。しかし……僕の知っているところでは、博士はロケットに乗って、天空に飛び出されたが、そのまま帰って来られないのです」
“天空へ?”
「そうです」
すると一団は俄かに興奮の色を現し、またガラガラ蛇のように、シュウシュウシュウシュウと奇妙な声をあげて鳴きだした。
そのうちに、彼等の一部は、不気味な頭を寄せて、天井の一角を睨んだ。そして見ていると、だんだんと首を違った方角に向け直していった。それは天井を注視しているように見えたが、実際は天井に興味があるのではなくて、彼等の人間離れをした視力でもって、天井や屋根をとおして、遥かの天空を探しているのだということに気がついた。もちろんそれは辻川博士のロケットを探しているのに違いなかった。
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